「小さな利益を積んで大きな財産を為す」という新しいコンセプトのファンド運用シミュレーションです。ロボットが選出する銘柄を日々事前公表しています。
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  日経新聞夕刊に「ウナギ産卵 観察に挑戦 --しんかい6500、グアム島周辺で--」なんて記事が出ていました。 しんかい6500という海洋研究開発機構の潜水艇を使って、実際のウナギの産卵時における行動を観察しようという試みなんだそうです。

  広い海のなかでそれを見つけよう、しかも水深200メートルあたりで、というわけですから大変ですね。 一昨日にこの欄で書いたシーラカンスの撮影と同様に、何年もかかってしまうかもしれませんね。 でもウナギの産卵の現場が発見されたらいいですね。 

 しんかい6500で思い出したのがコネクター。 しんかい6500の先代はしんかい2000です。 しんかい2000は潜水艇の技術がまだじゅうぶんでなかったときに設計された機械なので、けっこう試行錯誤する部分があったようです。 潜水艇のフレームに大きな木片を針金で縛って浮力の前後左右のバランスをとっていた---このことはいつだったかこの欄でも書いたよね---のはそれだし、ケーブルコネクターの構成を小型分散にするか大型集中のものにするべきかなんて問題もありました。

 しんかい2000の耐圧殻(人が乗る球)の中から艇の外部のさまざまな装置に指示をおくるために電気ケーブルを延長しなりません。 そのケーブルを長く延ばすためのつなぎ目に使うのがコネクターなんですが、当時は小さなサイズのものであれば100パーセントの信頼性がありました。 けれども小さなサイズのコネクターだとたくさんの数を使わなければなりません。 海洋学者の人たちの多くは、コネクターの数は増えても信頼度100パーセントなんだから小さなコネクターを使うべきだという人が多かったように思います。 機械としての信頼性、乗り物としての安全性、そして早期稼働への期待を考えれば当然であったでしょう。

 いっぽうメーカーの三菱重工は未経験ではあるものの大きなコネクターにこだわりました。 メーカーであればこれまた当たり前でしょうね、その選択は。 でも案の定、コネクター部の故障(海水がコネクターから漏水して電気ショートするわけ)が相次ぎました。 ですから「しんかい2000の本格稼働がコネクターのせいでずいぶん遅れている」なんて悪口をよく耳にしました。 けれどもついには三菱重工も大型コネクター製造のノウハウを得て、しんかい6500につなげていくわけなんですけどね。

 数が増えて扱いがめんどうになるけれど信頼性の高い小さなもので全体を構築すべきか、リスクはあるけれど扱いの簡単なもので単純な全体構成とすべきか---というのは、その目的とリスク許容度によって決めることなんだろうと私は思います。 同じ目的でも立場が違えば、選択の結果も異なるという好例ですね。

 ひるがえって資産運用の世界でそのことを考えてみると、間違いなく投資工学というのはメーカー側の理屈で成り立っていると私は思います。 いっぽう運用を委託する側のお客さんはたぶん、海洋学者の立場でものを考えるでしょう。 ここに委託側と受託側の意識の差が発生するわけですが、ここは事前のお話し合いで折り合いをつけるのがふつうです。 そしてたいてい、委託側はリスクという受託側つまり運用側の甘言に惑わされ、問題の本質をはぐらかされるのです。

 なぜなら、投資工学は株価がランダムウォークであることを前提に構築されているけれども、株価の動きが恒常的にランダムウォークである保証がまったくないからです。 それどころか私が1990年代前半に調べたかぎりでは、『どんな銘柄も、日足も週足も月足も、ランダムと判断しても良い時期とトレンドを形成していると判断すべき時期とが交互に不規則に発生している』-----ということは、投資工学的計算にもとづくリスクというのは信頼できるものなのか? 
 
 たとえばこんな例を考えてみましょう。 重力加速度は通常9.8メートル/秒^2なんだけれど、極めてまれではあるが突然11.8になったり7.6になったりする・・・という状況下でH2Aロケットを発射できるかどうか。そんな環境下でロケットを飛ばそうとする会社にあなたは高価な人工衛星の打ち上げをたのみたいか? そんないい加減な環境下でロケットを飛ばそうとする業者は大バカ野郎でしょうが、そうした業者に衛星の打ち上げを依頼するあなたも、たぶん、おバカさん。

 でも運用の業界には、そうしたおバカさんがたくさんいるような・・・「暴走しないようリスクをきちんと毎日計算しているからリスク・コントロールはだいじょうぶ」 なんて脳天気に信じてはいないかな。 その計算上のリスクはきっちり重力加速度が9.8メートル/秒^2であることを前提にしたうえて意味のあるものであって、重力加速度が11.5のときにはなんの意味もないことをあなたは失念してしまってはいませんか?  重力加速度が7.0にたまたまなってしまったときにはロケットもろとも衛星は宇宙のどっかへぶっ飛んでしまって南無阿弥陀仏・・・想定外でしたなんて言い訳するはめにはならないかな? ホレホレ、あんたが加入してる年金基金はだいじょうぶか?
 
 
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【2012/05/18 13:22】 | 思いつくまま的日記
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前回の日記は2月半ばだから、かれこれ3ヶ月間文章を書かなかったなあ。 

 前回、お金の膨張と海の膨張・・・なんて書きながら途中でやめてしまったのは特別理由があるわけでなく、今回ふたたび書き始めたのも特別理由があるわけでなし。 でもこの欄を書くのに1時間は必要なので、毎日書くというのは会社勤めにとってはけっこうたいへんです。

 前回、海の膨張のことで書こうと思いながら気になっていたのは、海水の熱膨張係数(膨張率)というのは真水のそれにくらべると---海水の水温と塩分濃度によっていろいろ変わるのだけれど---3倍から10倍も大きいということを皆に教えたかったんです。
 気候温暖化で海水も温まって、そのせいで海面上昇が起きることは今や常識。 でもその海面上昇の大きさの見積もりは、ほとんど確実に淡水(真水)の膨張係数を使って計算されています。 環境の専門家と称する人たちでさえそうです。 ですから海面上昇の大きさは、真水として計算した値のすくなくとも3倍くらいにはなるということです。

 私は学生時代に海洋学を専攻していたから、”海水の熱膨張係数は淡水のそれとは違う”ということをなんとなく記憶していたのですが、それでも実際にその膨張係数の値を見つけるのにひと苦労。 ようやく見つけたのは東海大学出版会の海洋物理Iのテキストのなかにある小さなグラフだけ。 理化学辞典にも見つからないし理科年表にもそれは載っていない。 これじゃ環境の専門家といえども海面上昇の大きさを過小評価してしまうのは致し方なし。 

 さて、福島件の水族館「アクアマリンふくしま」がインドネシアの海でシーラカンスの撮影に成功したとのニュース、ちょっと感慨深いところがありました。 2007年初夏、恩師の定年退官のパーティーがありました。 そこでお会いしたのが動物写真家をやっている某先輩。 彼曰く、「福島の水族館とと共同でシーラカンスを探しにいくんだけどね、シーラカンスを見つけるための環境ファクターって何が考えられる?」
 
 私以外、皆、海洋あるいは水産系の仕事をしている大先輩たちばかりですから、海水の塩分だ、温度だ、潮流だ、照度だ・・・なんてオーシャンチックないろんな意見が出ました。 私も何か言わなきゃいかんと思って、むかし飼っていた金魚のことを思い出しながら、「シーラカンスの身になって想像すれば、やっぱり住処と餌の在処(ありか)でしょ」なんて発言したのは良い思い出です。 意見出尽くしの頃合いを見計らってその先輩、「でもシーラカンスが何食ってどんなところが好きか、ぜんぜんわかんないんだよね」っていうもんだから、皆、大笑い。 結局のところゼロから手探りで試行錯誤するしかなかったんだね。 その先輩が今回の発見に関わっていたのかどうか定かではないけれど、もしその先輩の仕事として今回の発見があったのならうれしいな・・・。

 それにしても私は驚きました。 新聞によれば2005年からのプロジェクトということですから、撮影成功までにかれこれ8年も費やしたということですね。 アクアマリンふくしまという水族館の財政がどんな規模なのか知りませんが、一地方水族館がこんな金のかかるプロジェクトをよくもこれまで続けてこられたなあと驚きます。 ともあれ、これが福島復興の励みになればいいですね。

 相場はさっぱり振るいませんね。 案の定、ギリシャは国民全体やけくそ気分、ユーロ離脱への一本道まっしぐら。 フランスも我慢くらべに耐えられなくなってきた雰囲気ですね。 フランスのオランドさんは「国民生活に配慮しながら経済成長を促す政策を重視する」方針なんだそうで、言葉としてはとても心地よいですね。 みんなハッピーになれそう。 けれどそんな都合のよい具体的な政策なんて想像したくても想像できないぜ。 要はユーロ維持のための拠出金もこれからはほどほどに留めたいという意思表示なんでしょう。 これで、ユーロ圏維持のために最後の最後までがんばるのはドイツだけ---そんな印象を受けます。 

 ふと思い出した言葉: 「エントロピー増大の法則」。 状態は外力(系の外からのエネルギー)が与えられなければ、秩序ある様から次第に無秩序な様へと変化する、というのがエントロピー増大の法則というやつです。 どこかで聞いたことがあるという人も多いのではないかな。 今から30年くらい前、なぜかやたら社会現象をエントロピー増大の法則になぞらえて表現する論調が流行りました (もしかしてボクのまわりだけ?)。

 文化も価値観も違う国ぐにが寄り集まってできたユーロ圏、それを維持するにはそれなりのエネルギー(コスト)を払わなくてならない。 けれどそのコストに我慢ができなくなったときその系が無秩序の方向に遷移しはじめるのは自然の法則=エントロピー増大の法則そのものなんだろうなあ。 かくしてユーロは崩壊・・・へと進んでいくんだろうなあ。

 

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【2012/05/15 23:46】 | 思いつくまま的日記
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